雨が降っている…。霧が関ヶ原を覆っている…。関ヶ原開戦前夜―。
「寒くて死にそうじゃ」
足軽百姓の誰かが叫んだ。せきを切ったように泣き叫ぶ情けない男達。
明日始まるであろう戦に誰一人やる気を出そうとしない。
それどころか逃げ出す手段を考え始める男達。
だだっぴろい関ヶ原。逃げるといってもどこへ…。
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そんな男達の元に現れたのは、故郷奥流辺村の嫁集団。
自分の息子の体たらくを見て、村で一番の気丈者の母親が叫んだ。
「あんた達、がんがん首を取るんだよ!」
関ヶ原開戦まで、あとわずか…。
雨が降っている…。霧が関ヶ原を覆っている…。関ヶ原開戦前夜―。
「あそこだよ、あの陣だ!」
取った武将の首に化粧を施し、旦那の功績を上げる為に村からやってきた嫁達。
そして情けない息子達を案じて、自ら敵兵の首を取らんばかりの勢いでやってきた母親。
だだっぴろい関ヶ原。あたいらにとっても合戦なんだ…。
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そんな嫁集団の姿を興味深げに眺める影五つ。鎧や刀を目指して関ヶ原へやってきた盗賊団。身をひそめていた頭領は笑った。
「こりゃあ面白くなってきた。あいつら使えるな」
関ヶ原開戦まで、あとわずか…。
雨が降っている…。霧が関ヶ原を覆っている…。関ヶ原開戦前夜―。
「嫁に母に阿呆な男が右往左往か…」
天下分け目の大合戦。鎧に刀、獲物を狙って合戦を待つ盗賊集団。
裏切りの噂に混乱する陣営に忍び込み、盗賊団の頭領は画策する。
だだっぴろい関ヶ原。始まりを待つまでもねえな…。
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西軍大谷吉継陣営に忍び込んだ盗賊団。その姿を発見し、不審に思いながらもそれどころではない古豪武士とその一家。
「今から徳川様に直訴し、お家存続を勝ち取ろうぞ」
関ヶ原開戦まで、あとわずか…。
雨が降っている…。霧が関ヶ原を覆っている…。関ヶ原開戦前夜―。
「娘を人質として差し出し、東軍に寝返るのじゃ」
足軽百姓達の直属の将である古豪武士はためらいもなくそう決断した。
西軍劣勢の情勢を聞き寝返ることを決めるが、
姫や妻は事情も知らず勝手な振る舞い。
だだっぴろい関ヶ原。敵と味方が分からぬわ…。
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姫と妻を説得し寝返り工作を始めた古豪武士一家。
しかし護衛にあてた足軽達もふがいないありさま。その時陣営に、ひとりの若き侍が現れた。
「明日、小早川軍一万五千の裏切りがあり、我ら西軍は全滅するぞ!」
関ヶ原開戦まで、あとわずか…。