富沢謙二-タジム役
 今回ほど追い詰められた気分になったのは初めてでした。
 誰と会話をしていても長ゼリフが駆け巡っていて、心の底から笑えない日が何日も続いていたような気がします。
 僕は、公演が終わる度に大泣きする癖があるので今回もそうなるんだろうなと思っていたのですが、意外にも公演中泣きたいくらいだったんですよ。
 何でかなと考えて出た答えが「露の見た夢」は僕の中ではまだ幕が下りていないんだということでした。
 やっとこれから芝居を練っていくんだって時に本番になってしまったからでしょう。時間がなかったなんて言い訳にならないですけど、ほんと頼みますよ、久間さん、って感じです。

附田泉-カナ役
 舞台袖にはけてからも涙がとまらない、こんな経験は初めてでした。タジムを刺してしまったシーンの後のことです。出番が終わったのに、なぜ泣いてるのか自分でも分かりませんでした。もしかしたら袖で泣いていたのは、カナではなく、カナの気持ちに泣いた、附田泉自身だったのかもしれない。今となってはそれを確かめることは出来ませんが。。。役者としてそれがいいのか悪いのか分かりません。でも今回終えて、みえない糸のほんの先ですが、私は何かを掴んだような気がします。
 それから今回関わって下さった皆さんから力を頂きました。本当にどうもありがとうございました。

萩巣千恵子-カナ役
盗賊の「カナ」役では、いかに感情をのせながらもテンポよく台詞を言えるかという難しさを、マサロ人役では群衆として一体となることの難しさを学びました。
 初の大勢での舞台。
 二役演じるというとても贅沢な経験をしました。
 今回練習中や、舞台に立ってから感じた様々なことを忘れないように、次に生かせるように。それが私の今後の課題です。
 とにかく練習中から、公演後まで、ずっと楽しくできたのがすごく嬉しいです。共演者、スタッフの方々、そして見に来ていただいた全ての方に、「どうもありがとうございました!」

宇田川美樹-シャッポ役
「どうなってるの?!」が見たい。
湯澤典子-シャッポ役
 ご来場いただきましてありがとうございました。久しぶりの舞台を終えてほっとしています。ところで、シャッポの台詞に「いつだってペコペコさ」というのがあったのですが、この公演中は私は本当にいつもハラペコでした。だから、稽古場でも小屋入りしてからも、ご飯は楽しみで、いつもお代わりしていました。メチャメチャ食べていました。
 たぶん、日に日に重くなっていっただろうな。そんなオイラをだっこしたり、おんぶしたりしてたタジムこと謙ちゃんは千秋楽はきっと大変だっただろうな。