ヒッチハイカー
妹尾伸一
-Seiji Ito-
田中寿一
-Hajime Ayumida-
栗原和滉
-Takezo Hattori-

ヒッチハイカー
出村圭
-Yu Matsui-

齋藤恵
-Yasue Gotanda-

山岸里江
-Momoko Kuribayashi-

全員 よろしくおねがいしまーす。
田中 最初にこんなこと言うのも何なんだけどさ、男女ともに「ヒッチハイカーの仲が悪い」みたいな噂が広まってるらしいということで・・・。
齋藤 (女子は)悪くないよね?
田中 ぶっちゃけ女子は仲良さそう。男はね、この2人(妹尾・栗原)が普段全然しゃべんないんだよ。芝居中もほとんど目をあわせようとしないし。普段仲良くないから、それが芝居に出ちゃった的な(笑)
齋藤 そしたらケンカするシーンは上手くいくんじゃん?
山岸 じゃあ、ある意味自然な芝居?(笑)
田中 それがね、仲が悪いからかえって本気で突っ込んで行けないみたいで・・・。まあ、これはオイラの個人的な見解なんだけど。


田中 女子はどうなの?どういうカンジで進んでるの?
齋藤 3人で固まるようにしてる。「すべての動きを3人で」みたいな。
出村 私は基本的に単独行動だけど。
山岸 あとの2人はそれについて回る感じ。
妹尾 理想の形は男子もそうじゃけどな。あとの2人は「金魚の糞」じゃけえ。
栗原・
田中
・・・うん。
田中 まあ、実際男って仲良くてもそんなにくっついたりしないしね。
栗原 うん。くっついたら気持ち悪い。
出村 女の子の場合は、くっついてれば何とかなるところがあるもんね。
田中 栗さん(栗原)に腕つかまれてたとき気持ち悪かったもん。顔濃いし(笑)
栗原 うるさいなぁ。顔は関係ないじゃん。
出村 英語の台詞が難しいな。英語の発音を気にすると感情が込められなくなるし、感情を込めようとすると英語がおかしなことになっちゃう。
妹尾 俺的には英語でも怒鳴れるようになりてえんじゃけどなぁ・・・。
出村 どうですか、2人(田中・齋藤)は「英語ベラベラさん」の役ですけど。
齋藤 「日本語英語」になっちゃう。
山岸 恵ちゃん(齋藤)中学の時に習ったような単語読めなかったりしたよね(笑)
田中 みんな「英語しゃべんなきゃ」とか「うまく発音しなきゃ」みたいなのにとらわれすぎなんじゃないスかね?オイラ的には、重要なのはそこじゃないと思うわけさ。「イングリッシュコメディー」が目指してるのは、そういうとこじゃないと思うわけよ。
栗原 うん。
齋藤 力説してたのに・・・。「うん」だけ(笑)。



山岸 私は栗原さんとこうやってお話しするの初めてなんですけど、静かな人なんですね(笑)
田中 他の役と比べて、オレとトリロク(齋藤)の役って性別が違うだけでキャラクターが似てるから、けっこう2人で役について話したりしてるんだよね。「衣装も一緒にしちゃおっか?」とか話してるくらいだし。でも、「妹尾さんと出村」も「栗さんと里江さん(山岸)」も話してるのあんまり見ないんだよね。そこんとこどーなのさ?
妹尾 だってまるっきし違うし。生き物として。
齋藤 でも、性質は似てるでしょ。
山岸 私は栗原さん観察してますよ。お互い参考にしたりされたり。
齋藤 あ、それはすごくある。ヒサカズさん(田中)がやってるのを見て、思い違いしてた部分とかに気付いたり。「あーそうか」ってカンジ。すごく勉強になった。
田中 トリロクは「ありえないこと」するからね(笑)でも、「これは意外とありだな」って思うところはしっかりいただいております(笑)
齋藤 今まで、いわゆる「イロモノ」の役ばっかりだったんだけど、今回初めて「普通の女の子」の役だから気負っちゃって・・・。
山岸 そうなんだ(笑)
出村 男女の違いはあってもポジションは一緒なわけだしね。やっぱり意識はするよね。
全員 うん、するする。
齋藤 里江さんは6C初参加ですけど、どうですか?
山岸 6Cの作品は3・4本観させてもらってます。「テンポが良くて、素直に楽しめるお芝居だな」っていうのが率直な感想かな。今回お話をもらったときは、素直に嬉しかった。速いテンポに乗れるかどうか心配だったけど、私の役は「おっとり系」だからちょっとだけ安心してる(笑)すごく楽しみ。
齋藤 やっぱり速いですか?
山岸 現代物のコメディってテンポが命だったりするから。それを生で感じながら自分も一緒に作っていけるので、「おおっ!」と感心しつつ勉強させてもらっている日々です。圭ちゃん(出村)とか、テンポがいいからすごく好きだなー。
出村 ありがとうございます。でも、私は今回あまり皆の会話に参加しない役なので・・・。
山岸 ちょっと残念だよね。
齋藤 そうだよね。あんなに頑張ってるのに(笑)



妹尾 ぶっちゃけ、男がいなくて「役不足感*1」が否めなくなったりするじゃろ?「あーちょっと寂しいなぁ」とか。
女子 うーん・・・
妹尾 実際、俺はフツフツとそんな感情が湧いてきとるよ。男だけでやりたくねえもん。
女子 えっ!?(笑)
田中 男だけで稽古してると、なんか臭くなるしね。
妹尾 でも、女子が稽古した後も、なんか「トマト」みたいな臭いがするで。
山岸 トマト?
田中 でも、その後そこで男が稽古すると、「ギョウザ」みたいなイヤな臭いになるんだよね(笑)
山岸 トマトがギョウザ?(笑)
齋藤 でも、やっぱり男の人がいないと舞台空間が広く感じるね。
出村 男性のを見てると狭く感じるんだけど、実際に女でやってみると「スカスカしてるなぁ」って思うんだよね。
齋藤 うん。動きやすいんだけど、逆に動かないとすごい寂しい感じがする。
田中 やっぱ男だらけだとすごい狭いよ。気付くとお互いの距離がすごい近づいてて、「もうこんな近くにいたの?気持ち悪いよ栗さん!」みたいな(笑)
栗原 「気持ち悪い」とか言うなよ・・・。
山岸 ほらー、そんなんだから仲悪いって思われるんだよ!(笑)
田中 単純に「身長」のこともあるよね。男の中ではオレが一番小さいけど、実は女で一番デカいナミヘイ(さとう波子)と一緒なんだよね。
山岸 それを聞くと、男子ってやっぱ大きいんだなって思いますね。
齋藤 うらやましいなー。立ってるだけで存在感があって。
山岸 女子には独特の「キレイさ」みたいなのもあるし、男子は迫力があって大きく見えるし、それぞれに違う「魅せ方」があるから。でも、やっぱり男女一緒のもやってみたかったかな(笑)。
田中 やっぱり「メリット・デメリット」はあるよね。男のウリは「無骨な感じ」だけど、ちょっと間違うと舞台が狭く感じたり動きが汚く感じたりするしね。いい意味でも悪い意味でも、「漢(おとこ)臭さ」が出ちゃうってカンジ。逆に、女は「しなやかさ」みたいなのがすごく素敵なんだけど、もうちょっと前に出てくる迫力がほしいなっていう。
齋藤 いいところだけ出せるようにしないとね、お互い。
出村 さっきから妹尾さんと栗原さんの距離がどんどん離れてる・・・。
山岸 妹尾さんが離れて行ってるね。
田中 しかも妹尾さん、ずっとカーペットの毛玉むしってるし・・・。
齋藤 参加してます?
妹尾 してるよ!ワシかなりしゃべっとるよ。
栗原 たぶん俺が一番しゃべってない。
齋藤 自信満々に言うことじゃないよね・・・。
田中 じゃあ栗さん、「初舞台に懸ける思い」とか言いなよ。
妹尾 キャストに選ばれてからがまた大変じゃろ。選ばれんかったら悔しいけど、選ばれたら選ばれたでその後大変じゃけな。
栗原 今まで外側から見てて、「悔しい」とか「楽しそうだなぁ」とか思って見てたんだけど、実際自分が中に入ると景色がぜんぜん違うね。
妹尾 大変であればあるほど、終わった後の感動はでかいよ。だから今回は思いっきり悩んでいいものを出せたらええな。
栗原 「台詞が少ないから一番難しいよ」って言われた。
妹尾 難しいよな、「聞く芝居」っていうのは。台詞が少ない役のほうがかえって難しいよ。
山岸 そのぶん見られてるからね。私もお客として見るときは、逆にしゃべってない人を見たりするし。
妹尾 ワシもあえてしゃべってない人を見るな。その「聞いてる人」がいい表情してたら、得した気分になるんよな。
山岸 しゃべってる人は注目されて当然だからね。だから、逆にしゃべってない栗原さんや私は、そこも見せ場だね。



齋藤 最後に何かありますか?
田中 オレらは女子の仲の良さをもっと見習わなきゃ・・・。
妹尾 ワシはどっちかと言うと、星渡(小沢和之)とか田口(富沢謙二)とかとカラんでいきたい。
田中 あのね、「一匹狼」な感じを出したいのは分かるけど、出す方向間違えてるから!栗さん初舞台なんだから、頼みますよ「先輩」として。
妹尾 栗ちゃん、本番になったらめちゃくちゃ可愛がるけえ。
栗原 ・・・逆に怖いよ。
出村 妹尾さん本番でいきなり稽古と違うことやるから、気をつけたほうがいいよ。本当に・・・。
齋藤 そう!私も前回(傷心館の幽霊)のときやられた・・・・・・(泣)。
妹尾 生のリアクションが欲しくなるんだよなー(笑)
山岸 ああ、「ドッキリ」の要素(笑)
妹尾 本当は前もってやることを言わなきゃいけねぇんだけど。
出村 当たり前です!
田中 じゃあとりあえず、まとめは「妹尾伸一頑張れよ!」ってことで(笑)
妹尾 ・・・・・・頑張ってるよ・・・・・・。

*1:役不足=(1)俳優などが与えられた役に満足しないこと。(2)能力に対して、役目が軽すぎること。「大辞林 第二版」より 使い方間違ってるっ!

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