2月15日(土)・2月16日(日)

お気に入りのステッキを手に
 毎公演ごとにHPをリニューアルする6番シード。今回のリニューアルは、今作「ペーパーカンパニーゴーストカンパニー」の作品舞台が新聞社ということで、新聞調のトップページで行くらしい(この原稿を書いてる時点ではまだ見せてもらってないので)。
そしてHP担当からコラム風の原稿を書いてくれとの命令。新聞でコラムというと、社説(コラムとは言わないか)であったり、一面の下のほうにある奴だったりして(大手朝刊紙の場合)、そういうものは社会への問題提起や含蓄のある話だったりする。
「そんなもん書けるか、わしゃ今台本書くのでいっぱいいっぱいじゃ」と広島弁で抵抗したら、「演出家風稽古場だよりでいいんですよ」とあっさりかわされた。ああそんな感じでいいのかと思いつつも、待てよ、演出家が稽古場リポートをしたら、「今日は主役の○○の芝居がボロボロだった」とか「あいつは今日も二日酔い、まったく使えない役者だ」とか、単なる役者へのダメ出しになってしまう。それどころか、大毒舌大会になりかねない。
ということで、毎週更新のこのコラム、何を書いていいのか、いきなり行き詰った。
ということで、今作「ペパカン」に関わる出来事で、役者やHP担当が見逃しそうな事柄を見つけ出して、何とか毎週書きたいと思います。

 先日、東京芸術劇場の下見に行ってまいりました。広いね、きれいだね、池袋駅から近いね。楽屋口にも受付嬢が!いいなあ役者。舞台美術の吉本氏が忙しく走り回ってる中、客席に座ってのんびり空舞台を眺めさせて頂きました。こういう時、「イメージを膨らましてるからちょっと待ってもらえるかな」などと偉そうに言えるのも演出家の特権です。
実は「この椅子なかなかの座り心地」とか「去年この劇場に観に来たときはどの辺に座ったっけ」とか、くだらないこと考えてたりします。みんなごめん。
実際にセットが組まれることは本番までありませんので(一部分を仮組みすることはあっても)、下見で美術担当とプランを詰めるのは非常に重要な作業です。

 新聞社のオフィス、実際に見学するとムチャクチャ広いです。一つのフロアに全部の部署があります。見学させて頂いたのは夕方で、つまり夕刊が上がった後、朝刊の準備に入る前という一番のんびりとした人も少ない時間帯でした。これが締め切り前になるとどんな様相になるのだろうと想像しようとしたのですが、あまりに広くてピンと来ず。

 実際に作ろうとしているオフィスは当然もっと小さいです。この物語は小さな新参タブロイド紙「サブウェイリポート」のオフィス、深夜の締め切り間際の攻防から始まります。



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