『ソフトクリーム』

ソフトクリームが日本ではじめてお目見えしたのは、1951年(昭和26年)7月3日。米軍がアメリカ独立記念日を祝って明治神宮外苑で開催したカーニバルの模擬店ででした。コーンカップのソフトクリームです。アイスキャンディとはまったく違う柔らかい感触、しかも容器(コーンカップ)まで食べられ、冷たいクリームとサクサクしたコーンカップのマッチした味は物珍しさも手伝って、大変な人気を呼びました。その後、有名百貨店の大食堂で、当時はとても高級なデザートとして約50円で販売されました。まもなく、各地デパートの食堂や有名レストランでも販売されるようになり、国産フリーザーの開発や、粉状・液状ミックス(クリームの原料)の販売とともに1954年以降、第一次ブームに火がつきました。

【ちょっとギブリア】
大正時代、ある病院の看護婦さんが夏の暑さを紛らわしてもらおうと、試験管に入れた砂糖水を氷に塩を加える方法で凍らせて患者さんにふるまいました。
このことが起源とされるアイスキャンディーは、昭和の初め頃からじわじわと全国へ浸透し、町には自転車に乗ったアイスキャンディー屋も現われました。
このブームにのって、製氷会社は競ってアイスキャンディーを生産しましたが残念ながら、時代と共にその人気はアイスクリームに取って代わられてゆきました。