劇団6番シード季刊紙「SUCCEED(サクシード)」に掲載された劇団主宰・演出・脚本の”間勝彦氏の直撃インタビュー”を全文掲載!SUCCEEDに載せられなかった数々の言葉の端々から垣間見える間氏の真の思惑とは!?「TRAP」の真の意味とは!?
赤い文字はSUCCEEDに掲載されなかったもの)

―いよいよ始まりましたね。『Fun Traps』が。
間(以下  ええ。タイトルがなかなか決まらなくて、ずっと『聖風一閃(仮)』になってて随分みんなには責められたけど(笑)

―今回ここまで書いた手ごたえというのはどうですか?
   手ごたえ?手ごたえって言うほどまだ書いてないんだよね(笑)ヤバいよ。うーん。でも、とりあえずは今少し光明が見えてきたところです。

―この『Fun Traps』の意味は?
   まあ、ストーリーの中に出てくる「たくさんの罠」っていう。一つ一つが痛快で、楽しい、っていう。そこを踏まえて見てもらいたいな、みたいな。

―その数々の「楽しい罠」をお客様に観てもらいたいということですね?
   空振りになるかもしれないけどね(笑)
―空振りがあるんですか?(笑)
   いつも気弱なんでね。肩身が狭いしね。
―気弱ですねー(笑)

―今回のキャッチコピー(騙される快感、教えてあげる。)というのも久間さんが考えたんですか?
   それはキャッチコピーがうけたら俺が考えたことにしといて。「何これ?ダサいよ」ってことになったらやめといて(笑)恥はかきたくないんでね(笑)

―この話、「女盗賊みたいな」という話を、7年位前に聞いた覚えがあるんですけど、それとは全く違うものなんですか?
   嘘つけ!何で7年前なんだよ!あ、でもそうかも(笑)まあ、俺は作品に対しては真摯に取り組みたいんだよね。だからいい加減な態度では創りたくないんだよ。だからさ、出ない時はしばらく温めておくっていう……まあ、あっため過ぎちゃったけどね(笑)

―実際には去年の『桐の林〜』が終わった時にやろうと考え始めたんですよね?
   うん。『桐の林〜』が終わった時にやろうかと考え始めて。7年前ってのは漠然としたイメージがあっただけで、別に何かストーリーがあったって訳じゃないしね。まあ、構想は1年?短い短い。妥当なセンじゃない?(笑)

―いよいよって感じですね。
   そうだね。いよいよだね(笑)
―ジャンルとしてはどういったものになるんですか?コメディーという話を聞いたのですが。
   あれは宣伝の人がいい加減に書いちゃったもんだからね。責任は取れないけどね。ジャンルに関してはね(笑)書き終わってないからジャンルが分からないっていう、いつものパターンなんだけどね(笑)
―ああ。なるほど(笑)
   ただ、今回は楽しませて頂きたいなと。
―久間さん自身も楽しみたいということですか?
   そう。6Cもメンバーが増えてきて、面白い人材、ていうか面白い役者さんが増えてきたんで、その役者さん達が本当に爆発できるような、ハジけられるようなものをやりたいなっていうのがあってね。
―じゃあ、今までの6番シードとは全く違うところが観れるということですか?
   そうだね。舞台って総合芸術っていうじゃない。今までの6Cはビジュアル的な「見た目」ってのを追求しないで、ハートだけを追求してきたっていうか、「だけ」って言うと言い過ぎかもしれないけど、そっち側の方が比重が大きかったから、それを今回は「見た目が面白い」、「見た目が素敵だな」っていうのを創りたいと思ってるんですよ。まあ、ビジュアル系?(笑)

―今回の公演は「お祭り公演」と銘打ってるということですが。
   そうです。劇場の扉を開けた時から「お祭りですよ」っていう感じでね。去年の9月に「秋の大感謝祭」ってのをやって、あれも一つのお祭りではあったんですけど、ただ「企画公演」、「新人公演」っていう色合いが濃かったしね。だから今回は本格的に大きく「お祭り!」「ドンチャン騒ぎやっちゃおう!」という感じで考えてます。だからそういう意味で、芝居の内容もお祭りにしちゃおうというくらいの。
―なるほど。それは楽しみですね。
   これは現代劇なんですよ。でも、現代劇だけど時代考証とかなんとか、そんな細かいことは気にしないで、あまり固いこと考えないで観て下さいみたいな感じで。そういうギャップとかを楽しむ、そんなつもりで来てもらえたらいいなと思ってます。いい加減っていう意味じゃないですよ(笑)
―今回これは観てほしいという見所みたいなものはあるんですか?
   見所ねー……。まあ、特に女優陣の活躍かな。
―女優陣の活躍?噂では男性の登場人物が多すぎると、女優陣から不満の声が挙がっているとの話ですが……
   うるさい(笑)いや、人数が多けりゃ出たってわけでもないからね。活躍する女優陣はいっぱいいるんだよ。あと今回は出演者が多いんだけど、やってる人間一人一人が、通行人から何から全員が、やってる人間の独りよがりじゃなくて、本当にお客さんと一緒になって楽しめるというのを目指して。そういう意味で「お祭り」。劇場全体が一体となってドンチャン騒ぎが出来るっていう気持ちでやりたいな。

―では最後に、観て下さるお客様に何かメッセージがありましたら。
   そういう「お祭り」なんだけど、祭りの後って淋しいじゃない?淋しくないお祭りにしたいね。祭りの後が「スカッ」っていう、「痛快っ」っていうのがね。そういうカンジかな?絶対に楽しめる芝居になるんで、是非来てください。太鼓判、ポンッ!
劇団稽古場にて
―「ポンッ」て…。それ、字にするとめちゃくちゃマヌケですよ(笑)
 うっさいな(笑)