コンクリートダイブすぺ企画　それいけっ築地探検隊

隊長「探検とは…危険を冒してさぐり調べる事である。分かっているかね？」
隊員「“いくすぷろれいしょん”であります。」
隊長「…英訳はしなくてよい。」
隊員「“ｅｘｐｌｏｒａｔｉｏｎ”であります。」
隊長「…もういい…行くぞ。」

隊長「今回の探検はかなりハードなものになるだろう。
　　　キミ、覚悟は出来ているかね」
隊員「今回の探検は一体何処へ行くんですか？」
隊長「幻と言われている、あの
　　　築地本願寺ブディストホールだよ」
隊員「あの、秘境といわれるブディストホールですか。
　　　ついにこの日が来たんですね」
隊長「さぁ、行こう。
　　　今回はココ有楽町の駅からスタートだ」
隊員「隊長、地下鉄築地駅からだとすぐ側のようです
　　　が」
隊長「それでは探検にならん。
　　　ぐずぐず言わないで出発だ！」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　

隊員「隊長！ライオンがいませんっ」
隊長「なに？！三越のシンボルライオンが？
　　　あ。写真になっている…」
隊員「しばらく休養なのでしょうか」
隊長「年末近いからなぁ」

隊員「あぁ、売切れてしまいました…」
隊長「なんだ？ＳＯＮＯＫＯパンとは」
隊員「白くなるんです。色白になるんです。
　　　これで美白になれない～」
隊長「いや、パンでそう簡単に白くは
　　　ならんだろう…」

隊員「この辺はコーヒーショップが多いですね」
隊長「小腹がすいた時などには良いのだろう。
　　　秘境本願寺まではもうちょっとあるからな」
隊員「このサンドイッチ非常に美味しそうです」
隊長「我慢したまえ。さ、先を急ぐぞ」

隊員「こんな街中で工事してるんですね」
隊長「また新名所が出来ると言うわけか。
　　　今度は何ができるのだろうな」
隊員「やっぱり夜通し工事するのでしょうか」
隊長「まさか。夜中にビルの工事なんてしないだろう。
　　　道路工事じゃないんだし」
隊員「そうですか。夜中の工事現場って怖そうな気がしますね」

隊員「わぁ、隊長！ココがあの有名な歌舞伎座ですよ。初めて見ました」
隊長「表だけでも迫力だな。
　　　しかし、いつも疑問なのがナゼ入り口で甘栗を販売しているのだ？」
隊員「美味しいからじゃないでしょか」
隊長「美味しいからって、他にもあると思うが。いずれこの謎も解いていくとしよう」

隊長「キミ、あれはなんだ？地図には載っていないぞ」
隊員「本当です。地図に載っていないココは…ＡＤＫ松竹スクエアと書いてあります」
隊長「なんだろう、食事するところはあるようだ。しかしこれは大きいしキレイだ」
隊員「隊長、つい最近出来たばかりだそうです」
隊長「地図に載っていないはずだ。ココはかなりお勧めできる場所だと思うぞ。
　　　キミ、チェックしておきなさい」

隊員「隊長。もう疲れて歩けません。
　　　タクシーを利用すると言うのはどうでしょう」
隊長「いや、私はどうも運転手についてなくてな。
　　　事故に遭ったこともあってタクシーはどうも好きじゃないんだ」
隊員「タクシーで事故。そんな事もあるんですね」

隊員「隊長、そろそろお昼にしませんか？」
隊長「そうだな。しかし何にしたら良いのか。ココはいろいろあるからなあ。
　　　ただ、これだけ魚を見ているとなんだか魚系が良いような」
隊員「隊長！まぐろはどうでしょう。
　　　こちらでしたらかなり金額も安いし、しかもマグロが山盛りです」
隊長「おぉ、金塊を見つけた気分だ。宝探し、一つ増えたと言う事で」

隊員「隊長、あぶないっ！」
隊長「うわっ、なんだ？！オオカミか？！キミ！私に構わず逃げなさい、早く」
隊員「そんなわけにはいきません。隊長！」
隊長「築地は思いもよらない危険にあふれているな」
隊員「さすが“秘境”とよばれるだけありますね。本願寺の中は大丈夫でしょうか」
隊長「わからんが我々にはブディストホールを見つけ出す使命があるのだ。
　　　危険の一つや二つなんだ」
隊員「隊長、腰抜けてますよ」

隊長「本願寺の側まで来るとさすがに喫茶店とか少なくなるな。
　　　キミ、何か見えないかね」
隊員「隊長！あそこに見えるのはスターバックスではないでしょうか」
隊長「あっ、こんなすぐ側に。これは待ち合わせや時間調整に丁度いい」
隊員「探検なのに“待ち合わせ”や“時間調整”ってなんですか？」
隊長「いや…」

隊員「隊長、ココが目的地、本願寺のようです」
隊長「そうか。
　　　しかしブディストホールと言う所が見当たらないが…」
隊員「隊長っ、まさか本願寺の敷地内の奥にあるあの建物、
　　　アレがホールと言う事は考えられないでしょうか？」
隊長「まさかお寺の敷地内に劇場が？
　　　しかし、可能性がないとも言い切れない。
　　　よし、行ってみよう」

隊長「まさかとは思っていたが、ココが目的地築地ブディストホールだったのか…」
隊員「噂には聞いていましたが本当にココが。喫茶店と思わせておきながら、
　　　その二階に存在するとは…。分かりにくいはずです」
隊長「おっ、ココにはチラシが置いてあるな。どれどれ。今度二人で観てみようか」
隊員「よろしいんですか？だったら、そうですねぇ。この劇団６番シードなんてどうでしょうか？」
隊長「うん。良いんじゃないか。そうしよう。
　　　何？この劇場は改装したばかりでイスも新しいそうだ。私はイスにはちょっとうるさいからなぁ」
隊員「私もそうです。しかしココはかなり快適なようですよ、隊長」
隊長「よし、では１２月１２日（木）から１５日（日）の間でスケジュールを調整しておこう」
隊員「楽しみです。隊長っ。で、チケット代はおごって頂けるんでしょうか？」
隊長「２８００円とお買い得じゃないか。自分で払いなさい」

隊長「さて、探検も終わったし帰ろうか」
隊員「隊長、じゃぁ何か食べに行きませんか？もう良いでしょう」
隊長「そうだな。しかし何処へ行ったら良いのか」
隊員「隊長！この晴海通りを真っ直ぐ行けば“月島”という所に着くようですが」
隊長「そうだったな。じゃ、久し振りにもんじゃでも行こうか？」
隊員「もんじゃ？」
隊長「行けば分かる」

隊員「隊長、これが“もんじゃ”ですか」
隊長「うむ。さぁ、早速焼くぞ」
隊員「隊長、なんだかスゴイことになっていますよ。
　　　これを食べるのでしょうか」
隊長「つべこべいわずに食べてみなさい」
隊員「隊長！美味しいです。
　　　寒い冬にはぴったりですね」

隊長「お腹もいっぱいになったし今回の探検は本当に有意義なものだったな」
隊員「隊長、あの灯りはなんですか？」
隊長「おぉ、こんな所に温泉が…ここは一つ旅の疲れを癒すために温泉にでも
　　　入っていこうか」
隊員「最後まで冒険な１日でしたね」
隊長「おつかれさま」